2011年12月5日月曜日

インタビュー3回目


またまた佐藤です!
栃原氏に引き続き、
今回はガウディアでスーパーバイザー(SV)を勤める、
笠矢理恵氏に、お話を伺ってきました!

暖かい関西弁で、笑顔の素敵な姉御肌といった雰囲気の笠矢氏。
初対面ということもあり、少し緊張して臨んだインタビューでしたが
その雰囲気に、あっという間に緊張をほぐしていただきました。

今回のインタビューの目的は、
ガウディアの実際の指導現場に関する情報を得ることです。
これまでお話を伺った方が、本部側の方々だったということもあり
そうした本部の意図が、現場でどのように実践されているのか
現場をよくご存じの方に、お伺いしてみたいと考えました。
SVの方は、さまざまな教室を回り、実際の指導の現場に立ち会ったり、
指導者の方の相談に乗ったりしています。
そこでもっとも現場の現状を把握しているのではないかということで
今回インタビューさせて頂くことにしました!

インタビュー場所は、ガウディアの本部近くにある
おしゃれな隠れ家的カフェ♪

冗談なども交えつつ、非常に和やかな雰囲気のなか
インタビューが行われました。

今回のインタビューを通じてわかったことは
ガウディアにおいて、実際に教室を管理するSVの存在はとても重要だということです。
SVの方は、一週間に一度程度のペースで教室を訪れて
きちんとガウディアの教材が本部の意図通りに実践されているか確認したり
指導者の悩みや子どもたちの現状を把握したりしています。
こうしたSVによるこまめな教室のケアが行われることによって
本当に子どもたちが自学自習をするための理想的な空間を
作り上げていることがわかりました。

そのなかで、実際にSVが関与しなかったことによって
教室展開に失敗してしまったケースについても伺うことができました。
特に、初期の全国展開をしたばかりのガウディアにおいては
SVによる教室開室の見極めが甘かったり、
その後のケアがおろそかになってしまったことによって
生徒が集まらず、「考える力」を教材をつうじて
身につけさせることができなかったこともあるそうです。
こうした教訓から、現在のガウディアにおいては
教室開室時も、営業とSVの二重チェック体制を設けるなど
しっかりと教室ひとつひとつを管理できるように、仕組みを整えているとのことでした。

また、非常に興味深いお話を伺うこともできました。
最近は指導者間での勉強会などが盛んになってきているというお話です。
これは、公文の自主研究会などを彷彿とさせました。
公文においても、指導者間のコミュニケーションを非常に重要視しています。
そこで、本部の方々が機会を設けることで
全国の指導者が交流して教室の悩みを相談したり、
優れた指導者のケースを発表し、共有したりしているそうです。
ガウディアにおいては、
SVが本格的に指導者とコミュニケーションをとるようになったのは
最近のことで、まだ仕組みも整っていない段階とのことでしたが
これからは公文のように、指導者間のネットワークなども密になっていくのかなあと
とても興味深いお話だと感じました!

インタビュー2回目


こんばんは、佐藤です!
本日はなんと、ガウディアの専務取締役を務める
栃原千代松氏に、お話を伺ってきました!
栃原氏とお会いするのは今回で二回目ですが、
単独でじっくりお話を伺うのははじめてでしたので
とてもワクワクした気持ちで、センター南にある本部へ赴きました!

栃原氏は、日能研関東で長年教務に携わってこられた経験をお持ちで
今回のインタビューの目的は、
そうした栃原氏の日能研関東時代の経験が
ガウディアの事業設立や仕組みに
どのような影響を及ぼしているのか、伺うことでした。
インタビューは当初、一時間程度を予定していたのですが
お話がどんどん弾み、2時間ほどの、ロングインタビューになりました。

結果的に、日能研関東時代の経験は
ガウディアにおいても、とてもよく活かされていることがわかりました!
なかでも、栃原氏が日能研関東で子どもたちを見てきて感じた
「すぐに答えを求める子どもたちが目立つようになった」という問題意識が
ガウディアの設立や、「考える力」というコンセプト、教材に
おおきく関係していることがわかりました。

日能研関東は、言わずもがな、中学受験専門予備校として
確固たる実績を築き上げてきた企業です。
そのなかで近年目立つようになってきたのが、
教師たちが指導しても、自分の頭で考えようとせずに
すぐに教師に「答えは何?」と尋ねる子どもたちの存在でした。
栃原氏をはじめとする教師陣たちは、
こうした現状に、非常に危機感を抱きました。
というのも、これからの社会においては
こうした自分の頭で考えて答えを導き出す、という能力が
非常に重要になってくるからだそうです。
そこで、そうした能力を、中学受験を意識する以前の
小学校低学年の段階から育成する必要があると考え
ガウディアの設立につながったとのことでした。

ガウディアの「考える力」というコンセプトも
こうした問題意識が基盤となって生まれたものです。
「考える力」は、現在の成熟社会において必要な能力なのだそうです。
少子化が進み、子どもの数が50年前のおよそ3分の1まで減少しました。
それはつまり、今までよりもずっと少ない人数で
これからの社会を回していかなくてはならないことを意味しています。
そうした状況においては、与えられたことを正確に処理するだけでは
本当に必要な人材として、力を発揮することができません。
これからの時代に求められるのは、
未知なる問題に対しても、自分の頭で考え、答えを導き出す能力だ、とのことでした。

栃原氏の優しいまなざしや、言葉のすみずみから
子どもたちへの並々ならぬ愛情を感じました。
今後ももっともっと、深く掘り下げていきたいと思います!

2011年10月7日金曜日

インタビュー1回目


こんばんは!東郷です!

本日は、なんと!調査対象である株式会社ガウディアの

専務取締役 栃原千代松氏
経営企画部 部長 工藤勝彦氏
広報宣伝部チーフ 山崎一幸氏

にインタビュー調査させていただきました!!

約2時間にわたるインタビュー、及びに教室見学までさせていただきました!
公刊資料だけでは分からなかったことまで伺うことができて
本当に貴重で、充実した時間でした・・・!

以下は、教室の風景です!

子どもが楽しみながら勉強できる環境が整っている印象でした。


調査から分かったことを、要点をまとめて紹介したいと思います!

<1>社会構造の変化
まずは、時代の変化を敏感に捉えていらっしゃいました。
今から約50年前は、一学年あたりの子どもの数は約300万人いました。
しかし、現在その数は1/3の、約100万人まで減少したのです。
つまり、少子高齢化が進み、今後は少ない子どもで社会を支えていかなければなりません。

そんなときに、必要なのは単純な処理能力ではなく
自ら問題を発見し,解決していける「考える力」なのではないか。
ガウディアの出発点は、この強い問題意識なのだそうです。

<2>独自の教材
実際にガウディアの教材を見せていただいたのですが
小学生の時に自分がやってきた教材とは全く異なっていて、びっくりしました。

たとえば、小学校1年生の国語だったら
「あいうえお」を鉛筆でなぞるところからスタートしたものだと思います。

それが、ガウディアの教材は、直線や曲線をなぞるところから始まるのです!
しかも、その延長線上で、最初に書く文字が「つ」や「へ」。
これにはびっくりしました。

また、算数の鶴亀算の問題だったら
最初に公式を覚えるものだと思っていました。
でも、ガウディアの問題は
鶴が20羽で亀が0匹の場合から
鶴が0羽で亀が20匹の場合まで計算させて
そのなかで法則性に気づかせる、という構成になっていました。

驚くとともに、「考える力」を育むことに注力しているなと
実感させられました!

個人的にも
先に公式を覚えて、その公式を使って計算式をどんどん解いていく公文と
全く正反対の問題構成だなぁと感じましたし
インタビューを通して
ガウディアの方々は、公文さんの育む処理能力も大事だとする一方で、
今後は未知の問題に対しても、問題も本質を理解し
自ら正解への道筋を立てて解答という形で答えを出すことも重要だと
考えていることが分かりました。


<3>法人契約
ガウディアは、主婦を先生にして、主婦の自宅で教室を開設するという個人教室の契約だけでなく
小学校や幼稚園、塾などにガウディアの教材を利用してもらう、法人契約もあります。

これは、既に全国に広く個人教室を展開している公文を意識しての
教室展開だな、と感じました。
すでに17,000教室全国に展開している公文に真っ向勝負するのではなく
法人企業と契約し、棲み分けを図っているのです。

ガウディアが個人教室を展開しないのと同様に、
公文もすでにたくさんある個人教室と生徒を取り合わないためにも
法人契約を推進しないのです。



以上から、ガウディア、社会の変化、競合の教材、出店方法などを
強く意識していることが伺えました。

また、専務取締役の栃原氏は、ガウディアに来る前、
日能研に30年以上務めていたということが分かりました!
もしかしたら、日能研時代の経験が、現在のガウディアに活きているかもしれません・・・!
再度、インタビューに行ければ,と思います!

今後も、ガウディアの調査を続けていきます!

2011年10月1日土曜日

依頼書の書き方


こんにちは、佐藤です!

なんと、なんと、なんと!!!
来週、株式会社ガウディアの方に
インタビューさせて頂くことになりました!
ウェブサイトを通じて広報担当の方にご連絡したところ
社内に早稲田のOBさんがいらっしゃることもあり、
協力して頂けるとのお返事を頂けたのです!
ガウディアの皆さんのご厚意に、本当に感謝です。

そこで現在は、インタビューを有意義なものにすべく、
その準備に取り掛かっています。
インタビューの準備とは何かというと、
事前に質問内容をしっかり整理しておくことです。
そのために、相手先に対してと、班内に対しての両面で準備を行います。

まず、相手先に対して。
アポイントメントを取った後に、改めて、
「調査依頼書」と「質問リスト」を送付します。


「調査依頼書」とは、「○○に関する聞き取り調査のお願い」
というタイトルで始まる書類です。
内容は主に、

①私たちの研究内容について
②なぜ貴社にインタビューしたいか
(研究内容と調査対象との結びつき)

を、改めてきちんと文章で説明する、というもの。
私たちに当てはめていうと、

①モデリングについて研究を行っており、
現在、教育業界に焦点を当てていること。
②なかでもガウディアは、親会社や競合をモデリングしていることを
公刊資料を通じて感じ、是非お話伺いたいと考えたこと。

というものになります。
これを送付することによって、
広報担当の方だけではなく実際にお話を伺う相手にも
私たちの依頼内容を把握していただくことができます。


「質問リスト」は、その依頼書と一緒に送付します。
これはタイトル通り、伺いたい質問項目や
当日拝見したい資料(企業データや社内報など)について記載したものです。
ここで重要なのが、質問リストとはいえ、あまり詳細には質問項目を書かないこと。
今回のインタビューにおいても、
質問リストに記載した質問項目は、あくまで三つに絞りました。

なぜ詳細に質問項目を書かない方がいいのか。
それは、事前に聞きたい内容を詳しく相手方にお伝えすると
誘導尋問のようになってしまったり、
こちらの意図ではない(だけど、実はとても重要な)事実を
伺うことができなくなってしまう可能性があるからです。
そこで、あくまでインタビューの幹となるような質問だけを載せて
あとはそれに沿いつつ、ざっくばらんにお話いただくのがインタビューの形になります。
とはいえ、インタビューそのものが軌道修正できなくなっても困るので
先輩方の中には、相手に心地良くお話して頂きつつ、
うまく質問内容を絞って、聞きたい項目を押さえる方もいたそうです。
(なんという華麗なテクニック!)
話し手、そして聞き手の力量によって伺う内容が大きく左右される点で、
インタビューというものは、本当に奥が深いんだなあと実感します。


ここまで説明したものが、事前に相手方に送る資料についてです。
つぎは班内。
班内では、当日に向けて
詳細な質問項目のリストアップと、インタビュアーの設定をします。

詳細な質問項目は、質問リストに載せた幹となる三つの質問を軸に
伺いたい内容に漏れがないよう、具体的な項目を書き出したものになります。

そして、インタビュアーの設定。
これは、インタビューを行う私たちの間で、
当日お話を伺っている際の、役割分担を行うことです。
例えば今回の分担は、
メインインタビュアーを私、佐藤が
そのフォローを相方の東郷が
そして質問項目のチェックと全体的なサポートを、院生の方にお願いする
ということになりました。
こうして、私がメインでお話を伺いながら
取りこぼした質問項目などを東郷が補い、
全体的に話が逸れてしまった場合などは、院生の方が修正してくださる
という体制を事前に作っておきます。
この、インタビュアーの役割分担が、意外と大切になってくるようです。
いつ、誰がどんな質問をするのかわからない状況では
話があちこち飛んでしまったり、重複してしまう可能性があるからです。
また、相手先からしてみても、
メインがいた方が、誰に向かって話したらよいのか明確ですし、
全体の流れを把握しやすくなるのではないでしょうか。

こうしてここ数日、事前準備に励んでいるわけですが…
インタビューはいよいよ来週。
上手くいくように、全力で臨みたいと思います!

2011年9月30日金曜日

ガウディアのモデリング



こんにちは!東郷です。

調査対象が決まったということで・・・!
今回は、公刊資料から分かった調査対象の概要を紹介したいと思います!



今回調査対象として選んだ会社は、株式会社ガウディアです。
2006年に設立され、小学校の低学年を中心に教材の開発と教室の運営を行っています。

今回、公刊資料を調べていて、非常に興味深かった点が二つあります。

一つ目は、親会社が日能研関東、河合塾グループだったことです。
日能研関東は中学受験、河合塾は高校受験、というイメージがあったので
なぜ今回、小学校の教室事業に参入したのか、インタビューで伺いたいと思います!

二つ目は、競合公文を意識している点です。
社長の小嶋隆氏が、あるインタビューでこう言っていました。
「私どもは中学受験においても社会においても
今求められているのは単純処理能力、反復能力の速さだけではないと考えています」
「先を急ぐ学習、スピードにとらわれず
じっくりと考えながら取り組むことを大切にしています」
(「フランジャ」20107月号より)

このインタビュー記事を読んで、
私は、反復学習で効率よく能力を高める、という公文式の逆をいっているのではないか
と直感で感じました。

ガウディアにおいて、どのような模倣やモデリングが行われているのか
公刊資料だけではなく、インタビュー調査からも明らかにしていきたいと思います!

2011年9月23日金曜日

調査対象が決定しました!



佐藤です!
ついに私たちの班の、調査対象が決定しました!
それは、株式会社ガウディアという企業です!



ガウディアは、2006年に設立された、
小学校低学年向けの教室事業です。
まずは、下に貼ってあるガウディアの30秒のコマーシャル動画をご覧ください。
なんとなく、ガウディアに対するイメージが湧くのではないかと思います^^



今回私たちが調査対象としてガウディアを選んだ理由は、
競合である公文を、非常に意識している企業ではないかと考えたためです。
上記のコマーシャルの映像にあったように、
ガウディアでは、「考える力」「使える力」の育成をコンセプトに
塾ではなく、自学自習のプリント学習を中心とした指導を行っています。
このスタイルは、どこかしら、公文のプリント学習を彷彿とさせます。
また、ガウディアは、雑誌記事や新聞記事などにおいても
「(ガウディアが)ガリバー、公文に挑戦」といった取り上げられ方をしており
公文の存在を非常に意識していることが伺えます。
こうした点から、公文をはじめとする従来の小学校低学年向けの教室事業にはない、
新しい価値を提供しようと挑戦しているのを感じました。
そこで、競合である公文を意識し、参照したうえで
どのように自社でビジネスの仕組みを築いているのか、
ぜひとも調査させて頂きたいと考えました。

また、これまで研究室で公文について研究していたことも、
今回の調査対象に魅力的を感じた背景にあります。
これまでは公文の自学自習の仕組みや、
それを支える指導者間のネットワークの存在などについて
研究室内で調査を行ってきました。
そこで、そうした仕組みがガウディアではどのように異なっているのか
より詳細に見ていくことができるのではないかと考えたのです。

研究対象も決定し、いよいよ卒論も本番に突入です!
ガウディアの方に、インタビューへのご協力の依頼を出したところ
幸運なことに、快く応じて頂くことができました!
これからはどんどんインタビューに出かけて
その様子を、随時ブログでもアップしていきたいと思います♪

2011年9月16日金曜日

事例4:ドトール



こんにちは、佐藤です!
今回は、株式会社ドトールコーヒーのモデリングについて紹介します。



ドトールコーヒーといえば、駅や商店街など、さまざまなところに店舗があり
おいしいコーヒーを手軽なお値段で提供してくれる喫茶店です。
実は、このドトールコーヒーのビジネスにおいても、モデリングが働いていたのです!

ドトールコーヒーの創業者である鳥羽博道さんは
当時の喫茶業界に対して、強烈な問題意識を抱いていました。
当時の喫茶店は、昼間でも薄暗く、不健全なイメージがありました。
また、コーヒーも貸席のおまけといった位置づけで、
種類もブレンドのみ、味も特別美味しいというわけではありませんでした。
こうした喫茶店のイメージに対して、危機感を抱いた鳥羽氏は
「一杯のコーヒーを通じて、安らぎを提供する」ことを使命に
喫茶業界全体のイメージを刷新しようと考えました。
そこで、ヒントを得るべく海外の喫茶店を訪れました。
なかでもヨーロッパのカフェ視察において
コーヒー文化の先進国としての明るく健康的なカフェのあり方に大きな衝撃を受け、
その経験を活かして、帰国後、ドトールコーヒーの前身となる
カフェ・コロラドを作ります。
ここで人気を博したことがきっかけとなり
次々と各地にドトールコーヒーを作っていきました。

こうした、当時の喫茶業界に対する問題意識と
鳥羽社長が訪れた、ヨーロッパのカフェがモデルとなって
ドトールコーヒーのスタイルへとつながっていたのです。



現在ではこんなに手軽に、私たちをほっとさせてくれる存在となったドトールコーヒー。
ですが、その誕生の裏側には、さまざまな葛藤があったのですね。

2011年9月10日土曜日

事例3:スターバックス



こんばんは!東郷です。

今回の事例は、みなさんにとって、なじみのある事例だと思います^^
スターバックス・コーヒーの事例です。





こちらは、先日参加したスターバックスのセミナーにて頂いた資料です。

スターバックスの発祥は、アメリカのシアトルです。
スターバックスには1971年に設立されたのですが、創業間もない頃は
現在のようなカフェラテやカフェモカ、フラペチーノなどのメニューありません。
コーヒー豆の販売が中心で、あとは店内でドリップコーヒーが飲めるスペースが少しあるくらいでした。
お客さんも、コーヒー愛好家中心で、常連客ばかりです。

そんな田舎町の小さなコーヒー店を
現在のように世界中で愛されるスターバックスに成長させたのは
現会長兼社長兼最高経営責任者のハワード・シュルツ氏です。

彼は、イタリアに行った時に
カフェラテなどのエスプレッソドリンクを味わい
バリスタとお客さんの密なコミュニケーションに出会い
強烈な現場体験をします。

このイタリアのカフェスタイルと
ハワード・シュルツ氏のいたニューヨークのカフェスタイルと
シアトルのコーヒー豆を取り扱っていたスターバックスが組み合わさって
現在のスターバックスになっています。

興味深いのは、イタリアのスタイルを取り入れるなかでも
取捨選択をしていることです。
エスプレッソドリンクや、バリスタとの密なコミュニケーション以外にも
イタリア式ジャズや、イタリア語のメニュー、イタリアの立ち飲みスタイルを取り入れたのですが
これらは、ニューヨークの住民に受け入れられず
却下する方向になりました。

このように、海外からスタイルを取り入れる際は
自社のコンテキストと照らし合わせる重要性を教えてくれます。

現在も、スターバックスは次々と新しいメニューを開発し
目が離せない企業ですね^^
その際にも、もしかしたらモデリングや模倣が行われているかもしれません・・・!
これからも、スターバックスの動きには注目したいですね!

2011年9月8日木曜日

事例2:ニトリ


こんにちは、佐藤です!
今回は、株式会社ニトリにおけるモデリングについてお話したいと思います。



ニトリといえば、北海道の一家具屋さんからスタートし
以来、全国に着々と店舗を増やしながら増収増益を続けている、
現在最も勢いのある企業のひとつです。
似鳥昭雄さんという方が社長を務めているのですが、
その事業の原点は、70年代に出かけた欧米への現地視察でした。
欧米の家具チェーンを訪れてみて、
そのあまりの日本との暮らしぶりの違いに、愕然としたそうです。
「欧米並みの豊かさを、日本の暮らしにも提供しなくては」
そこで感じた大きな使命感が原点となり、
日本では初の物流製造小売業として、事業を行いました。

常に謙虚に、他人から学ぶ姿勢を大切にしているという似鳥社長。
イケアの日本進出に対してコメントを求められた際にも
「勝つとか負けるとか、そんなことはどうでもいいと思っています。
イケアさんのいいところはたくさんあるし、それを謙虚に学ぶ。
だから、逆境こそチャンスと考えています。」
と、あくまで丁寧に答えつつも
その言葉の奥に、確固たる自信をのぞかせています。

他にも、日経ビジネスなどの雑誌のインタビューで、
「アメリカはいつも私の先生です」
「現状を否定することからはじまる」
と、自身の原点となった欧米視察や、
常に自社の現状を否定して新たなものを取り入れていこうという姿勢など
モデリングをにおわせる言葉が、何度も出てきます。

現在は、自身の原点となった米国へのニトリの進出を計画しているそうです。
モデリングからはじまったビジネスが、逆に輸出されたらどうなるのか
今後も、ニトリから目が離せそうにありません!

2011年9月2日金曜日

事例1:ウォルマート


こんにちは!東郷です^^

前回は、私たちの研究テーマ、モデリングや模倣の大切さを紹介しました。
今回は、実際に模倣によって、世の中に革新的な事業をもたらした事例を見ていくことで、
モデリングや模倣の重要性への理解を、さらに深めていきたいと思います♪

記念すべき一つ目の事例は、現在世界一の年商を誇っている企業、
「ウォルマート」です!!



ウォルマートは1969年にアメリカに設立された小売業で
その参入の仕方が革新的なのが特徴です。

一つ目は、小商圏への出店。
既存の小売業が、人口5万人以上の大都市に大型店を構えたのに対して
ウォルマートは、人口5000人の田舎町に出店したのです!

二つ目は、低価格での商品提供です。
EDLP ( Everyday, Low Price) を謳い文句に、
お客様に毎日安い値段で、商品を提供していきました。
そのために、物流を積極的に自社で担いました。

既存の小売業は、ウォルマートのやり方に注意も払いませんでした。
「人が少ないところに店を出して、
商品の値段も安いし、ちゃんともうけられるのか?」
と疑いました。
当時、大都市以外で小売業を営むことは危険だというのが一般的な認識だったのです。

しかし、ウォルマートはこの革新的な方法で、
現在、世界のトップまで上り詰めたのです。

なぜ、ウォルマートの創設者であるサム・ウォルトンは、
このようなアイデアを思いついたのでしょうか。
そして、なぜそれを実現できたのでしょう。

彼はそのような問いに対して、悪びれもなくこう言ったそうです。
「自分が生涯通じてやってきたことのほぼ全てが、他の誰かの真似だった」と。
(この言葉は、Robert Slater(2003)The WALMART DECADE(ウォルマートの時代)」鬼澤忍訳,日本経済新聞社 より抜粋しました)

サム・ウォルトンはよく既存の小売業にお客として足を運び
店内を観察して回りました。
そして、良いところは積極的に取り入れ
悪いところは反面教師にしていったのだそうです。

ウォルマートの特徴とも言える「小商圏出店」と「低価格」も
既存の競合企業、Kマートとの棲み分けや逆ばりが元になっています。
Kマートは人口5万人以上の地域に大型店舗を出店していました。
大都市に出店しても、お客の取り合いや価格競争になるだけです。
サム・ウォルトンは田舎町に出店する案を思いつきます。

田舎町では、田舎町の商人がライバルでした。
彼らは商品に高値をつけ、小さな店舗で営業していました。
サム・ウォルトンは、商品を一律に低価格で提供しようと考えました。
そして、その方法はマージンが少ないからと
サム・ウォルトンは自ら物流を担う様になったのです。


ウォルマートの事例は
まさにモデリングや模倣の有効性を見ることができますね。

次回は、日本で業績を伸ばしている企業に注目したいと思います!

2011年8月29日月曜日

はじめまして♪


こんにちは、はじめまして!
井上ゼミ8期の、佐藤です。

今回卒論の経緯を残すために、ブログを開設することになりました!
これから卒業まで、どうかお付き合いいただけると嬉しいです。

さてさて、初回のブログ担当ということで
何から書けばよいのやら…とりあえず、まずは私たちの班、
そして研究について、説明してみようと思います。

①班結成のきっかけ
私たちの班は、東郷と、私佐藤の二人で研究をしています。
私たちが仲良くなったきっかけは、2年生の後期に半年間行った
事業コンセプト分析の班が一緒だったことです。
(事業コンセプト分析って何?と思われた方は、こちらをご参照ください。
それ以来「一緒に卒論やったら楽しそうだなー」と思っていたこと、
そしてお互いにないものを持っていると思ったことから、
めでたく、2人で卒論をやろう!ということになりました。
女の子2人ということで、卒論をやる時はしっかりやりつつ
終ったらカフェでご飯食べて近況報告したり、
気分転換しながら、楽しく取り組んでいます^^

②研究について
研究内容に関しては、現在の方向性として
企業のモデリングに関する研究をしたいと考えています。
モデリングとは、ざっくりと説明すると、
企業が事業を立ち上げ、運営していくなかで
自社の経験や他社の行いを参照したりすることを指しています。
とはいっても、単に誰かの行いをそのままマネするだけではありません。
参照したうえで、まったく逆のことをしてみたり
あるいは自社の経験に原点回帰したりと
企業のモデリングにも、さまざまな種類があります。
モデリングは、今年研究室が重点を置いているテーマのひとつであること
そして何より、こうした企業の生々しい事業プロセスについて調査することが
非常に面白そうだと思ったことから、
モデリングについて研究しよう!ということになりました。
現在はケースを収集すべく
面白い模倣がありそうな業界や企業をいくつか探っています。
次からは、実際に模倣が行われている事例について
いくつか紹介したいと思います。

「やり切った!」と心から言えるような
充実した最後の一年にするためにも、
2人で一緒に頑張っていこうと思います!

どうか、見守っていてください♪よろしくお願いします。