こんにちは!東郷です^^
前回は、私たちの研究テーマ、モデリングや模倣の大切さを紹介しました。
今回は、実際に模倣によって、世の中に革新的な事業をもたらした事例を見ていくことで、
モデリングや模倣の重要性への理解を、さらに深めていきたいと思います♪
記念すべき一つ目の事例は、現在世界一の年商を誇っている企業、
「ウォルマート」です!!
ウォルマートは1969年にアメリカに設立された小売業で
その参入の仕方が革新的なのが特徴です。
一つ目は、小商圏への出店。
既存の小売業が、人口5万人以上の大都市に大型店を構えたのに対して
ウォルマートは、人口5000人の田舎町に出店したのです!
二つ目は、低価格での商品提供です。
EDLP ( Everyday, Low Price) を謳い文句に、
お客様に毎日安い値段で、商品を提供していきました。
そのために、物流を積極的に自社で担いました。
既存の小売業は、ウォルマートのやり方に注意も払いませんでした。
「人が少ないところに店を出して、
商品の値段も安いし、ちゃんともうけられるのか?」
と疑いました。
当時、大都市以外で小売業を営むことは危険だというのが一般的な認識だったのです。
しかし、ウォルマートはこの革新的な方法で、
現在、世界のトップまで上り詰めたのです。
なぜ、ウォルマートの創設者であるサム・ウォルトンは、
このようなアイデアを思いついたのでしょうか。
そして、なぜそれを実現できたのでしょう。
彼はそのような問いに対して、悪びれもなくこう言ったそうです。
「自分が生涯通じてやってきたことのほぼ全てが、他の誰かの真似だった」と。
(この言葉は、Robert Slater(2003)「The WALMART DECADE(ウォルマートの時代)」鬼澤忍訳,日本経済新聞社 より抜粋しました)
サム・ウォルトンはよく既存の小売業にお客として足を運び
店内を観察して回りました。
そして、良いところは積極的に取り入れ
悪いところは反面教師にしていったのだそうです。
ウォルマートの特徴とも言える「小商圏出店」と「低価格」も
既存の競合企業、Kマートとの棲み分けや逆ばりが元になっています。
Kマートは人口5万人以上の地域に大型店舗を出店していました。
大都市に出店しても、お客の取り合いや価格競争になるだけです。
サム・ウォルトンは田舎町に出店する案を思いつきます。
田舎町では、田舎町の商人がライバルでした。
彼らは商品に高値をつけ、小さな店舗で営業していました。
サム・ウォルトンは、商品を一律に低価格で提供しようと考えました。
そして、その方法はマージンが少ないからと
サム・ウォルトンは自ら物流を担う様になったのです。
ウォルマートの事例は
まさにモデリングや模倣の有効性を見ることができますね。
次回は、日本で業績を伸ばしている企業に注目したいと思います!