こんばんは。東郷です。
前回の記事で、「代理学習」「経験学習」という研究のレンズが決まったという話をしました。それからの数日間は、佐藤と二人で執筆、音読、加筆、修正を繰り返しました。また、インタビューの際お世話になったガウディアの方にも、文章校正、内容のチェックを済ませました。
そして本日、ガウディア班、卒業論文を井上先生に提出しました!!!
先生からのお返事には
「おめでとう。とてもいい感じですね。クリアしたと思います」
とありました・・・!
お褒めの言葉を頂いて、思わず目が潤みました。
実は私たちの班、1月は論文の方向性について、だいぶ迷走してしまいました。
ガウディアの設立から現在までのストーリーは描けていたのですが、それが学術的にどのような価値を持つのか、曖昧だったのです。
そんなとき、先生や院生、同期は何度も何度もアドバイスをくださったのですが、私たちはことごとく勘違いを繰り返し、我流に突っ走りすぎてしまいました。
たとえば、
まずはガウディアの模倣行動を時系列で整理すべきだったのに、P-VARという分析枠組みにとらわれすぎてしまいました。また、それによって、公文との対比を強調した分析になってしまったのです。
他にも、事実を時系列で整理すべきだったのに、Shenkarの模倣のプロセスにあてはめようとしてしまったり。
今回のケースは模倣行動を詳細に追うことに重点をおいていたのに、事業の成功、成果に焦点を当ててしまったり・・・。
どんなにいいアドバイスを頂いても、自分の勘違いや思い込みでそれを台無しにしていたのです。そしてそれが続くと、アドバイスをするほうも疲れてしまいますよね・・・。
私たちは突っ走りがちなコンビだったので、それを念頭において、院生や同期に客観的な意見を求めるべきでした。これが私たちガウディア班の、大きな反省点と言えます。
一方で、充実感もあります。
3年生の頃、佐藤とまた一緒に研究したいなと思っていたので、今回の卒業論文研究でそれが叶いました(私たちは2年生のとき、約半年間同じ班で研究活動をしたことがあるのです)。インタビューや文章を書くのが上手な彼女は、今回の定性的な研究で大いに力を発揮してくれました。そして、それにグイグイ刺激されて、私も頑張ろう!と思えたのです。
アイデア力、柔軟性、なんでも試そうとする前向きさを持った佐藤と、ロジック重視、計画性、客観的な視点を持つ東郷は、互いに補い合いながら研究を進めることができたと感じています。インタビューの際は、佐藤がメインインタビュアー、東郷が軌道修正をするという役割。執筆は、佐藤が原稿を書き、東郷が編集するという役割分担です。互いの強み弱みを理解し尊重しあっていることが、私たちガウディア班の強みだったのではないかと思います。
研究対象の選定や、論文の方向性については迷走を繰り返した私たちですが、その末に「卒業論文」として形に残せたことは、本当に嬉しいです^^
また、執筆した論文を、当事者であるガウディアの方々にも、認めていただけたことも大変嬉しかったです。
インタビューを通して、ガウディアの方々が日本の教育の未来に対して、使命感を持って、仕事をされていることが伝わってきました。この論文を読んだ方に、少しでもそれを伝えることができたら、大変嬉しいです。
最後は、井上達彦研究室の一員として、卒業論文を執筆できたことです。2年生の秋からの約二年半、このゼミで勉強できて本当に良かった。叱られたり自分の無力さを知ったりと、苦しいことはたくさんあったけれど、たくさんの学びがありました。卒業が近づき、このような日々がもう二度とやってこないと思うと、本当に寂しいです・・・。がむしゃらにやっている最中は気づかないものですが、あとから振り返ると本当に充実した日々を過ごしていたと思います。
このような経験をさせてくれて、私たちを成長させてくれたゼミに、論文執筆という形で少しでも貢献できたなら本望です。卒業後も井上ゼミOB・OGの名に恥じぬよう、精進努力していきたいと思います。
最後になりましたが、
井上先生をはじめとする、井上ゼミの皆様
インタビュー協力してくださった株式会社ガウディアの皆様
本研究活動に力を貸してくださった皆様
1年間、本当にありがとうございました。
井上達彦ゼミ8期 ガウディア班
佐藤 東郷